2015年5月16日土曜日

クライミングハーネスの寿命について

今日はクライミングハーネスの寿命についてです。
長年愛用してきたアークテリクスの昔のモデルM-280が
そろそろくたびれてきました。
正直なところ、まだまだ使えると思います。
もっとボロボロで使いこなしている人もたくさんいます。
ただ身の回りで誰かが道具の不備で怪我をしたとか死亡したとか
そんなことを聞いたりすると、なんとなく不安になるものです。

飛行機墜落事故の後に続く連鎖反応的なムードと言うかなんと言うか、
たとえばジムに通うメンバーの一人が事故を起こしたと聞いたら、
その人を知る他のメンバーやスタッフさんなんかも そういった話で
持ちきりになったり、改めて道具の再点検を促したりしてます。

さて、クライミングハーネスの寿命って、どれくらいなんでしょう?
各メーカーの取説サイトやジムのスタッフ、エキスパートの方々から
伺ったことを総合すると、

自分が思うより早めに交換時期を考えたほうが良い!

みたいです。
08年製造で8年目突入のハーネスのビレイループ付近です。
タイイングループ、ベルト、レッグループなど特に目立った劣化は
見当たらないのですが、ビレイループに関しては少し劣化が
確認できます。
接合部分のバータック部分にほつれが確認できます。
そしてその繋ぎ目部分の縫製が少しだけほつれてます。
さらに他の縫製部分にも若干のほつれが確認できます。

一つ一つはマイナーな劣化で、まだまだ使えるってのが本音です。
自分が登ってる時はロープを上下のタイイングループに結ぶので、
自分が墜落することはないけど、もしビレイループが切れたら、
上を登ってるパートナーが確実に死んじゃうことになります。
死ぬは嫌だけど傍で死なれるのはもっと嫌なんで(なんか理由がおかしいぞ!)
新しいのを購入することにしました。
つうか前から使い分けていたペツルのSAMAをメインで使うことにします。
さて引退したハーネスは貧乏性の自分のことなんで、なんかの時用みたく
取っておきたい衝動があるのですが、ビレイループをナイフでぶった切って
廃棄することにしました。
カラビナでもなんでもメーカー側も提案しているように、第三者の
再使用を防ぐために使用しなくなった道具類は完全破壊をした後、
廃棄するのが良いようです。

でもこのビレイループ、ナイフで切断したのですが、意外に簡単に切れます。
こんな簡単に切れるってことは、岩などに擦りつけたりして損傷するのは
極々当たり前のような気がします。
「もう7年使ってるから」
とか
「いやいや、これ、まだ買って1ヶ月だから」
とか、そんな経年による判断だけってのは大変危険だと思います。

初心者を無事脱出した(自称)中級クライマーだからこそ
普段の安全確保や道具点検がおろそかになりそうな時期に差し掛かっていると
思います。
やはり毎回のお互いの安全確認などは絶対ですね。
クライミングは楽しいけど、いつも死と隣り合わせの危険なスポーツです。
マンネリな点検は厳禁でこれからもまじめに取り組みたいと思います。

ちなみに・・・・、
ネットでも知り合いでもクライミングハーネスの寿命について検索したり
訪ねたりしている時点で何かしらハーネスに違和感を感じている(のかな?)
のなら、ハーネスの買い替えは命に比べると格段に安いので、
早めに買い換えたほうが良いと思います。
あくまでも持論ですけど・・・。